薄暗い寝室を照らすのは、サイドテーブルに置かれたガラス細工に覆われた照明だけ。月光のような淡い光に照らされ、彼女の姿を浮かび上がらせる。ベッドの上に散る橙色の髪は光を吸い込むかのように輝き、シーツの白と溶け合い鮮やかな色彩を放つ。頰や首も紅潮して、薄明かりでも分かるほどの艶めかしい色香を漂わせていた。
シャワーを浴びて寝室へ戻ってくると、ソファに座っていた立香を有無言わさずベッドへ引きずり込んだ。そのまま性急に体を寄せ合って何度も唇を重ねる。重ねる度にどんどんその余裕が削ぎ落とされていくのが手に取るようにわかって、仄暗い興奮を覚える。呼吸の合間に漏れ出る声がとても甘い。背中に回された手が縋るようにぎゅっと握られて胸が騒いだ。柔らかな太腿に触れればその温かさに思わずため息が漏れた。体の内側から沸き上がる熱は収まるどころか増すばかりで、もっともっとと彼女の存在を求める。
「はぁ……」
「舌出して」
素直に小さな赤い舌が差し出され、それに自分のものを絡ませた。唾液を交換して舌を何度もこすり合わせる。ざらざらとした感触が心地よい刺激になり体がぞくりと震えた。もっと味わいたくて柔らかい舌を吸い上げ、その裏をなぞる。隙間から喘ぎ声がもれるのが愛しい。
「ふっ、んん……」
甘く鼻から抜ける声。細い首筋を指でなぞり、そのまま鎖骨へと這わせる。バスローブで隠れている膨らみに触れたくて腰紐に手をかけると、その手がぎゅっと握られ阻まれてしまった。
「ちょっと待って」
「……なんだよ」
不満気な態度を隠さず訴えると、立香は赤い頰のまま少し困ったように眉尻を下げた。
「実は、その、下着が……」
もごもごと口ごもる立香をじっと見つめる。
下着? 下着がどうした。
改めて立香の胸元を見下ろすと、はだけたバスローブの合わせ目からわずかにレース生地が見えた。立香の躊躇いようから察するに、恐らくその下は……。
「あっカドック!」
彼女の静止を無視して腰紐に解き、そのままバスローブの合わせ目をがばっと大きく広げる。そこには思った通り、上下で揃えられた上品な下着姿の立香が現れた。淡い橙色の生地で、細かな刺繍が施されている。胸を覆うカップ部分は繊細なレースがあしらわれている。上下ともに同じデザインで、ショーツにも同じレースが施されていた。全体的にシンプルで装飾は少なめだが、その分洗練された美しさを放っており、それがまた彼女を淫猥に魅せた。
「カドック?」
「……」
「ねえ、真顔やめて」
僕の反応がないからか、不安そうに立香が見上げてくる。体を隠そうと伸びてきた両手を掴み、そのままシーツの上に縫い留めた。じっとその顔を見下ろす。
「綺麗だ」
僕がそう呟くと、彼女は大きな目をさらに見開いたあと、恥ずかしそうに頰を染める。そのまま立香の体をじっくりと眺めた。しなやかな肢体を包むその下着は彼女の美しさを引き立てていて、思わず見惚れてしまう。
「これ、買ったのか」
「ううん。ミスクレーンとハベにゃんが用意してくれた。カドックがこっち来るなら絶対必要だろうって」
あの二人か……と呆れつつ、内心感謝する。少し顔を離して全体像を観察する。清楚なデザインの下着は、彼女の良さを引き立てる一助になっているのだろう。その白い肌と橙色の髪がよく映える。
正直、すごく興奮してる。めったいないシチュエーションと、めったに身につけないだろう立香のランジェリー姿を目の前にして、下半身に熱が集まっていく。
「よく似合ってる」
「でも、ちょっと恥ずかしいからあんまりじっくり見ないで……」
身をよじった立香の反応に嗜虐心が刺激される。首筋に唇を寄せて軽く歯を立てると、高い声が上がった。
体の線をなぞるようにゆっくりと指を滑らせていく。
細い肩や腕、胸から腹にかけての柔らかな曲線を確かめるように触れていっても嫌がる素振りはない。むしろもっと触れてほしいとばかりに熱い吐息が吐き出された。
背中に回された腕に力がこもり体が密着する。その心地よい柔らかさに少しずつ自分の理性が溶けていく気がした。
熱い吐息が肌にかかる。柔らかな髪を避けて頸に唇を寄せれば、それすらも刺激になるのか体を小さく震わせた。
「っん……」
少しだけ強く吸うと赤い痕が残る。それを舌先でなぞりながら愛撫を続けると、甘い吐息が絶えず耳に届き始めた。体を起こすと、僕の背中に回されていた腕が滑り落ちる。彼女の胸元を覆う下着の上から控えめに膨らみに触れると、下着越しでもその柔らかさが伝わってきた。
「ぁっ」
ゆっくりと揉むように触れていけば、艶っぽい声がもれる。下着の刺繍を指でなぞりながら胸の谷間に口付けると、声を押し殺したように耐えている。その反応が面白くて何度もそこを攻め立てると、少しだけ責めるような視線を向けられる。
「かどっ……ぁ」
抗議するような眼差しを笑みで躱して首筋に吸い付くと、高い声が上がった。
「外していいか」
「う、うん」
その声に促されるように背中に手を回してホックを外し、緩んだ隙間から直接触れるとしっとりとした肌が指に触れる。なだらかな丘を撫でて中心で立ち上がったものを親指の腹で捏ねると、びくんと彼女の体が震えた。
「あっ」
指の腹で擦りあげれば、硬度が増してさらにツンと主張してくる。ブラジャーをずり上げ、赤く熟れた先端を口に含めば嬌声が漏れた。舌先で転がしていると、だんだんと体が小刻みに震えだす。
「ぁ……はぁっ」
口の中で柔らかくなるにつれて、彼女の息が荒くなっていく。そこにさらに強く吸い付いて軽く歯を立てると、ひときわ高い声が漏れて体が弓なりに反った。口を離し、反対側も同じように攻める。立香は口に手を当てて必死に声を抑えていた。
「声、我慢しなくていい」
「え?」
今まで、誰が通るかわからない通路と隣り合わせの場所で体を繋げていたから、立香は極力声を抑えようとしていた。でもここではそんなこと必要ない。
「誰も来ないし、声も聞こえないから」
「……」
立香は戸惑うような照れたような顔でじっと僕を見つめてきた。
「いや、恥ずかしいからいい」
「ここは僕たちしかいない。そういう場所だろ」
「そうだけど」
羞恥心が残っているのか、困ったような顔のまま視線をさまよわせている。そんな様子が少し焦れったくて、早く理性なんか取っ払ってしまえばいいと立香の手首を掴み押さえ込んだ。
「へっ」
驚いた隙をついて再び胸元へ顔を寄せた。先端を口に含んで吸い付いたり、甘噛みしたり刺激を与える。
「あぁっ」
声を出さないように押さえていたものがなくなり、一層高い声が彼女の口から溢れ出る。舌先でちろちろと舐めたり、そのまま強く吸うと彼女は体を小さく震わせた。拘束から逃れようと身を捩るが、体重をかけて押さえつければ逃れられない。
「カドック放して」
「無理」
「お願い」
「声、聞きたいから」
「はあ……!?」
普段だったら言わないような言葉が出てきて自分でも驚いている。それでも湧き上がる欲望の方が大きくて、今度は反対側にもしゃぶりつくと、体をくねらせた彼女から泣きそうな声があがった。それにさらに煽られて、気づけば両方の胸をしつこく攻め立てていた。立香はついに我慢できなくなったのか大きな声を零し始める。
「あっあぅっ……」
甘い声が耳に届いて脳を溶かす。今まで散々弄んでいたものが何か別のものに見えてきて、さらに強い刺激を与えればその体は一層大きく跳ねた。
「んん……もっ……、ああっ!」
ひときわ大きな嬌声を上げて体を震わせると、彼女の体から力が抜ける。そこでようやく彼女の顔を見上げてみると、頬は紅潮して涙で潤んだ瞳は睨んでくるが、とろんとした眼差しのせいで迫力は皆無だ。荒い呼吸を繰り返しているだけなのに艶めかしく映り、体の内側から激しい興奮を覚えた。どくどくと下半身に血液が集まるのが分かる。ゆっくりと手首を放すと両頬を抓られ軽く引っ張られた。
「痛い」
「カドックのばか。いじわる」
薄い唇を尖らせて文句を言ってくる。涙に濡れた瞳で睨まれてもむしろ煽られるだけなんだが、指摘はしない方がよさそうだ。本気で怒ってるわけじゃなくて羞恥からくる言葉だってことはその赤い顔で十分伝わってくる。
「ごめん」
頰をつねっている手を取り、指先を絡めた。立香は少し不満げな顔をしながらも指を絡めて握り返してくる。そういう仕草一つ一つが堪らない。そのまま触れるだけのキスを何度も落とすと、琥珀色の瞳がゆっくり細められるのが見えた。頰を包んで今度は深く口づける。柔らかい口内を味わって逃げ惑う彼女の舌を追いかけると次第に力が抜けていく。
立香が僕の背中に手を回したのでそのまま体重をかけてのしかかった。絡ませた指はそのままに反対の手で太腿を撫で上げるとくぐもった声が上がる。柔らかな体に指を滑らせ、ショーツの中に手を差し込むと、ぬるり、という感触と共に熱い蜜壺に指先が触れた。
「濡れてる」
「言わなくていいからっ」
耳まで赤く染めた立香は恥ずかしそうに身をよじるが、そこを指でなぞると熱い吐息とともに嬌声を溢す。わざと水音を立てて中に指を滑らせると、背中に回された手に力が入った。少し強引な手つきで入口を撫で上げれば体を弓なりに反らす。
「あっ」
指を動かすたびに喘ぎ声が漏れ出し、くちゅくちゅと響く水音が大きくなっていく。立香は目を瞑り、与えられる快感を必死に受け入れている。頰にキスをして耳元で囁く。
「腰上げて」
汗でしっとりと濡れた太ももに口付けてから、ショーツに手をかける。するりと取り去ると、あらわになった秘部が蜜を零しながらヒクついている。その淫靡な光景にごくりと喉が鳴る。僕も身につけていた服を全て脱ぎ、ベッドの下に放り投げた。
足の付け根に深く顔を埋めれば、その熱い蜜を音を立てて吸い上げる。卑猥な水音が彼女の喘ぎ声と共に寝室に響いた。柔らかな肉襞を、ざらりと舌で撫で上げながら溢れてくる雫をじゅっと吸いつく。何度も舌で刺激を与えれば、奥からどんどん溢れ出してくる。
「あぁっ、それ……うぁ、んっ」
舌先で淫芽をつつくと、一際高い声が上がり腰が浮いた。その隙にさらに奥へと舌を伸ばすと、足を震わせながら僕の頭を太ももで挟むような形になる。それでもかまわずに柔らかい襞を味わうようにゆっくりと舌を這わせると、彼女は耐えきれないとばかりに首を左右に振った。
「あぁっあ……うっ」
甘く上擦った声と共に、立香の腰がゆらゆらと揺れる。まろやかな曲線を描く下腹部を両手で押さえつけたまま陰裂に沿って縦に舐め、肉芽を舌で嬲る。舐め上げながら時おり軽く歯を立てると、彼女の体がびくんと跳ね上がった。
指をそっと沈みこませれば、ねっとりとした感触が指を覆い締め付ける。柔らかな内壁を押し広げるように指を動かし、ざらついた部分をぐっと押す。その度に、甘い声と共にさらに蜜がどぷりと溢れ出した。
「ここイイか?」
「んんっうん、いいっ……」
足のつま先を丸めて快感に耐える様子を眺めながら愛撫を続ける。舌で優しく撫であげて、指で不規則なリズムで敏感な場所を掠めながら奥へと進んでいく。立香の体の震えが大きくなるにつれて、どんどんと内部も痙攣するように蠢き、奥からじゅくじゅくとした液体が溢れてきた。熱い液体は僕の肌を濡らしシーツに染みを作り、甘い香りが室内に充満していく。
「ああぁ……っ!」
高い声で絶頂を迎えると僕の指に内壁がぐっと絡みついた。最初の頃に比べるとずいぶんと感じやすくなった。立香の体が僕の愛撫を受け止め素直に反応する。何度も体を重ねてきた甲斐があるというものだ。
指を引き抜いてから、再度覆いかぶさると肩で息をする立香と目が合った。快感に濡れ涙で潤んだ瞳は宝石のようで美しい。有事の際は強い意志を宿す瞳が、今は僕の手で溶かされ欲望を湛えていた。
早く繋がりたい。そう思って熱く膨らんだ自身を立香の腹に押し付ければ、彼女は微かに喉を鳴らした。まだ少し荒い呼吸を繰り返す唇に自分のものを重ね、舌を差し込む。熱く柔らかな肉を絡め取り何度も味わい尽くす。
「はっ、ん……ふっ、ぅ」
リップ音を立てて唇を離せば、どちらのものともわからない唾液が糸を引いた。枕元に用意していた避妊具を取り出すと、すでに上体を起こした彼女がこちらをじっと見つめていた。
「どうした?」
「わたしもやる」
「……は?」
立香はこちらの返答を聞く前に僕の股座に顔を埋め、昂りに手を添えるとそのままパクりと先端を口に含んでしまった。
「おいっ」
突然の事態に驚きつつも、熱く柔らかな舌と粘膜の感触が心地よく思わず息を飲む。すでに先走りで濡れていた先端を丁寧に舐め取られ、そのまま喉奥まで呑み込まれていく。窄まった口内に包み込まれる感覚と、舌が絡みつく感覚に頭の中が熱くなった。柔らかい頰の内側の肉に敏感な先端を擦られて、その気持ちよさに腰から力が抜けそうになる。
「っ……立香……」
彼女の名前を呼べば、こちらをちらりと窺うような視線が向けられる。その表情があまりにも淫靡で息を吞んだ。その間も彼女は僕のものを唇で何度も擦り上げ、先走りを吸い上げる。鈴口を舌先でつつかれてゾクゾクとしたものが背中を走る。裏筋にも舌を這わせてから亀頭を舐め回されてたまらず声が洩れた。熱い口内に締め付けられたかと思うと、ずず、と吸い上げながら引き抜かれる。思わず腰が浮きそうになり、奥歯を噛み締めた。
「く、っそ」
たどたどしい舌使いだが、僕のモノに触れているだけでもひどく興奮する。何より視覚的にくるものがあり、普段からは考えられないような淫らな姿に息が上がっていく。あの藤丸立香が、こんな淫らでいやらしい行為を行っているという背徳感にゾクゾクとした快感が背中を駆け上っていく。彼女の舌の動きに合わせて、どんどんと熱が腰に集まってくる。
「……もう、いい」
「ん、よくなかった?」
少し不安げに顔を上げた彼女に胸が高鳴りつつ、その頭を撫でた。
「そんなことは、ないけど。口の中に出すのちょっと……」
「別にいいよ」
「僕がよくないんだよ!」
再び僕を口に含もうとするので慌てて制止する。そんな僕の様子がおかしかったのか、彼女は小さく笑った。
「立香、こっち」
彼女の腕を引き、そのまま膝の上に跨らせる。膝立ちで僕を見下ろす彼女は少し気恥ずかしそうにしながらも大人しく従った。そのままの姿勢でスキンを装着する。ちらりと彼女を見上げれば、僕の視線に気づいたのかへにゃりと笑った。
「なんだ」
「ふふ、好きだなって思って」
「……そう」
どうやら僕も似たような表情をしているらしい。照れながら、彼女の腰を持ち上げた。僕の首に手を回し口付けてくる彼女が愛おしい。そのまま自身の先を蜜壺に宛てがい固定すると、ゆっくりと腰を落とすよう誘導していった。熱い粘膜に包まれる感覚に、背筋がぶるりと震える。柔らかく絡みつく肉壁をかき分けて奥へと進んでいく。
「んっ……カドックの熱い……」
ゆっくりと内側が絡みつき、呼吸のリズムに合わせるように優しく締め付けられる。互いの熱が混じり合い一つになっていくこの瞬間が好きだった。それと同時に立香の唇から溢れてくる吐息もひどく甘やかに感じられ、離れられない麻薬のような中毒性があった。
苦しいのか眉根を寄せた彼女の体を撫でさする。時間をかけて腰を落とし、すべてを飲み込んだところで立香は体の力を抜いて僕にもたれかかった。
柔らかい体の重みと汗ばんだ肌の感触が心地よい。腰から臀部を撫で回し、首筋に口付ければピクリと体が反応する。繋がった部分から広がる痺れるような感覚が体中に広がった。
ずり落ちていかないように尻を掴めば彼女の口から小さな悲鳴が上がった。
「お尻掴まないで」
「落ちないように支えてるんだ」
「大丈夫だから」
そう言ってもぞもぞと体をずらして逃れようとするが、腰が揺れて繋がってるところが擦れた。その刺激で立香の口からあまい嬌声が上がる。
「んあっ」
「……何やってるんだよ」
「あはは……」
敏感な部分を押し広げるそれに体を震わせる彼女の額には汗が滲んでいる。それを指で拭うと、琥珀色の瞳が見つめてきた。
「動けるか?」
「……やってみる」
僕の肩に手をついて、ゆっくりと腰を持ち上げる。そしてまたゆっくりと腰を下ろす。味わうように、感触を確かめるように繰り返されるその動きは焦らされているようで、ひどくもどかしい。もっと激しく動きたい衝動を抑えながら彼女が与えてくれる快感に浸った。
「あっ、んっ、ぅ……!」
「はぁ……」
ぐちゅ、と水音をたてて出入りする自身が立香のナカから見えるたびに興奮する。視覚的な刺激でさらに自身が硬くなっていくのがわかる。
「はっ、あぁ」
僕に跨り、腰を上下に動かしながら甘い吐息を漏らす立香の姿はとてつもなく淫らだ。僕自身を扱くように内壁をぐりぐり締め付けてくるからその度に僕の口から小さく声が漏れる。彼女の動きに合わせて揺れる双丘に手を伸ばし下から揉みしだいた。柔らかな感触が心地よく、頂を口に含んで吸い上げれば面白いくらいに体が跳ね上がった。
「ひっ、あぁ!」
甲高い声と共に、ぎゅっと締まってくる感覚がたまらなく心地良い。もっと声が聞きたくて、そのまま指で執拗に頂を攻め立てれば彼女の表情が歪んでいく。
「あっ、あぁっや、だめ」
「ダメじゃないだろ」
「んぅ、うっ……あ、も、無理」
首を横に振りながら僕にしがみついてくる。疲れたのか、動きが止まってしまった彼女の耳元で囁く。
「もう少し頑張れ」
「え、んぁっ!」
立香の腰を掴み下から押しつけると声を上げて背中を反らせた。急に強い刺激を与えられ、びくびくと中が痙攣する。そのまま小刻みに腰を揺らしながら弱い箇所を攻めれば、立香が泣きそうな声を上げ肩に爪を立ててきた。その痛みすら気持ちよくて止められない。
「うう、あっ、まっ待って」
柔らかい肌同士がぶつかり、乾いた音が響く。快感から逃れるように首を左右に振りながらも必死に腰を動かそうとしてくる様子がいじらしい。けれど僕自身ももう限界が近い。
逃げようとするその体を抱きしめ、ベッドへと押し倒す。立香は為す術もなくシーツの上に寝転がった。膝裏を掴み、ぐっと上体に押し付けてさらに深く自身を沈め込むと最奥に当たる感覚に身震いする。
「っ、あぁっ」
僕のモノを深く受け入れて、苦しげな表情を浮かべながらも快楽に酔うように甘い声を漏らす。シーツをぎゅっと掴み顔をそむけて悶えている彼女の首筋に舌を這わせながら、腰を押し進めていった。
「あぁ、も、……カドック」
「まだだ」
ぐちゃぐちゃに蕩けきった蜜壺を搔きまわすように何度も突き上げれば、悲鳴にも似た声を上げながら膣内がきつく締まる。
薄暗い部屋の中でも浮かび上がる白い肢体と、悩ましげに歪められた瞳、口元から漏れる甘く蕩けた声、何もかもが僕を煽る材料でしかない。彼女の体を味わうほどに自分の熱が上がっていくのがわかる。その熱に身を任せるよう奥深くに自身の欲望を突き入れた。
いま。この瞬間だけは僕のものだ。僕だけの──
どろりと胸の奥底から湧き出た独占欲。
足りない、満たされない。僕の手で彼女のすべてを暴いてやりたい。もっと深く繋がりたい。
そんな欲望に突き動かされるように立香の体を抱きしめた。
華奢な手足と柔らかな胸、汗ばんだ肌と互いの体温。水音に混ざり、肌のぶつかる乾いた音が耳に届き興奮がさらに高まっていく。
気持ちいい。
もう、何も考えられないほどに溺れていく。
目の前が白むほどの快感に襲われると同時に、ドクンと自身が脈打った。